こんにちは。
株式会社Maison-de-Merli代表取締役写心美容家の守部健太です。
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普段からとても温厚な僕が怒りに震えてあまりに辛く泣きそうになった話
タイトル通りの内容です。
釣りではありません。
普段からとても温厚な僕ですが今回ばかりは本当に怒っています。
怒り震えたうえであまりに辛く泣きそうになりました。
こんなことがあっていいのか?と。
理美容師さんをはじめより多くの方々に知っていただきたいのでブログに書かせていただきます。
事の始まりは今年の3月。
僕のLINE@にお客様からメッセージが届きました。
「後輩の紹介で断れなくてカットと縮毛矯正のモデルをしてしまい、
癖が全然伸びていなくて後悔しております。
やはり守部さんしか私の髪は扱えないのだと改めて実感しました。
お店にお邪魔したいのですが空いている日はありますでしょうか?」
と。
こちらのお客様はいつも4ヶ月に1度のペースでカットと縮毛矯正をさせていただいている方です。
前回メルリに来店されたのが11月だったので3月でちょうど4ヶ月。
とても忙しくされている方で3月の予定が僕の予約状況と噛み合わない中、
仲良くしている後輩にモデルを探している美容師さんがいてと頼まれて、
タイミング的なものととても優しい性格の方ですので後輩の頼みだしという事で断りきれなかったのでしょう。
これが悪夢の始まりです。
LINEのメッセージと一緒に画像が送られて来ました。(画像は載せることができません。理由は後ほど書きます。)
カラーを全くしていない黒髪のロングヘア。
クセは強くうねる波状毛で髪の量は多めです。
中をめくった画像を送っていただいたのですがまぁ半分もクセは伸びていませんでした。
でもまぁクセが伸びていないくらいで、
ビビッていたり根元が折れていたりしていなければなんとかなるであろうと思い、
修正するのに4月の予約を取っていただきました。
その予約を取っていただいたのが昨日です。
そして予約当日。
サロンに入った瞬間にいつものお客様とは違うことを感じ取りました。
髪の長さはお客様自身も少し短くしたかったとのことでロングからセミディになっていましたが、
その髪にいつもの艶は無く毛先もパサパサ。
何よりもいつもとても笑顔が素敵な方なのですが表情や雰囲気が全然違いました。
そして髪の状態を見させてもらいました。
絶句したのは言うまでもありません。
ここからは写真NGのお客様のため簡単にですが絵を書かせていただいたのでそちらで説明させていただきます。
まずいつものお客様の髪の状態がこちらです↓↓
去年の11月に僕が縮毛矯正をさせていただいたので、
本来であれば図のように根元5センチくらいが伸びてきたクセ毛で(波状毛)、
その先が縮毛矯正をかけた髪になります。(既矯正ストレート毛)
丸く囲っているのはその境目ですね。
いつもこの根元と毛先を繋ぐように縮毛矯正のリタッチをしていました。
これが3月に他所で失敗されてどうなったかというと、
半分も癖が伸びていませんでした。
それどころか根元がくの字にはっきりと折れておました。
いわゆる根折れという縮毛矯正の失敗です。
主に縮毛矯正の1剤が根元につくように塗布していたり、
アイロンが下手な場合に起きるであろう、
初歩的なミスです。
クセが伸びていないくらいであれば少しシビアですがもう一度クセを伸ばせばいいだけなのでまだなんとかなります。
でも根折れはそのまま放置しておくと断毛してしまう恐れもあるくらい酷い状態です。
根折れを綺麗に直すのはかなりシビアな仕事でなかなかに難しいのですが、
こちらのお客様の場合髪の体力が十分ですし、
僕も同じような髪質の方の根折れを何度か修正した経験があるのでここまではなんとかできると思いました。
そう、、、ここまではです。
ここまでは縮毛矯正の失敗です。
そうです。
失敗は縮毛矯正だけではないのです。
それがこちら↓↓
縮毛矯正を失敗しただけならまだしも、
根元3センチの場所がザックザクにセニング(梳き鋏)で梳かれていました。
図にもあるように縮毛矯正を失敗した部分にです。
しかも横一列ライン状にクセのうねりの中心です。
縮毛矯正を失敗した状態の髪でしかもこの位置にザックザクにセニングを入れるとどうなると思いますか?
当然根元の髪の弾力やクセも合わさって髪が立ってくるんですよね。
でもまぁネープとかならルーツセニング(根元からの梳く方法)をやる場合もあるでしょ?
って思った理美容師さんもいると思います。
でもこのお客様は、
つむじ周辺まで同じように根元3センチの位置をザックザクに梳かれていたんです。
図にもあるようにフェイスライン(顔周り)とヘムライン(首周り)以外全て同じように梳かれていたんです。
感覚的に髪の量はいつもの3分の1くらいに感じたくらいです。
まぁ百歩譲ってネープやミドルの見えない場所だけならまだしも、
オーバーとトップのつむじ周辺にまで3センチの短い毛がわんさか立っている状態でアホ毛どころではありません。
中には毛束1センチ幅くらいのそこだけベリーショートみたいな部分もありました。
これには本当に怒りで震え上がりました。
なんでこんな酷いカットができるんだと。
しかもこのお客様の職業は、
女優
なんですよ。
ものすごく有名なわけではないですがよく流れるCMにも出ていますし舞台などにも出演されています。
もちろん女優さんだから特別どうこうってわけではないですが、
僕自身はお客様それぞれに積み重ねて来た思いがあります。
こちらのお客様がメルリに初めて来店されたのが約2年半ほど前でしょうか。
昔のブログを見れば記事がまだ残っているとは思うのですが、(その時は事務所が大手に移籍する前だったので写真OKでした。)
表参道の美容室にずっと通っていたらしいのですが、
根元のクセは伸びていなく毛先はビビリ毛で髪が大変なことになっていました。
ここから約4ヶ月に一度のペースでカットと縮毛矯正をして少しずつ髪を綺麗にしていくことになります。
僕はお客様の髪が綺麗になってそれが女性として女優としての魅力の1つになればと思いました。
綺麗な髪はそれだけで周囲の人の目を惹きつけますからね。
お客様も芸能の仕事と並行してバイトをして、
決して安くはない僕のカットと縮毛矯正の料金を貯めていつも来てくださっていました。
僕もお客様もお互いに髪を綺麗にして人生をより切り拓けるようにと努力したのです。
その結果去年だけで4本のCMのオーディションに受かりテレビで見かけることもあるくらいになりました。
そして今年もってところで今回の事件です。
綺麗な髪を手に入れた自信といつもの素敵な笑顔が紛れもなく陰ってしまっていました。
なんとか髪に関しては修正するために縮毛矯正をかけ直し、
根折れも伸びていなかったクセも綺麗に伸ばしました。
短い髪の毛もなんとか目立たないように納めました。
アイロンをしながら込み上げてくるものがあり本当に辛くて泣きそうになりました。
やはり髪を失敗されるのは辛い。
僕も完璧ではないのでもっと努力しなければと感じさせられた時間でした。
根元3センチでザックザクに梳かれた髪が以前の状態に戻るには2〜3年はかかるでしょう。
短いようですがお客様にとってはとても長い時間です。
今回の仕上がりを見て、
「今日もこれからオーディションなんでこれでまた頑張れます!」
といつもの笑顔で帰られました。
お客様がモデルをやった時の事を教えてくださいました。
話を聞くと、
表参道の美容室でフリーランスの美容師さんもいるサロン。
担当の美容師さんは女性で僕でも知っている有名店で店長をされていたこともあるらしく、
今は地元のサロンを継いで東京には芸能人のヘアメイクの仕事と東京のお客様の髪をやる為に月に数回?来ているそうです。
物腰はとてもいい人だったらしいのですが、
「クセ強いですね〜。」
「いつもやってくれている美容師さん上手いですね〜。」
と呑気な発言に戸惑いながらも施術前でもう断れなかったそうです。
いろんな想像を膨らませてお客様に質問してみた結果おそらく、
サロンでメーカーの縮毛矯正の臨店講習のモデルをやったのではないのか?と思いました。
サロン内にスーツ姿の人がいた。
担当した美容師さんはフリーランスで店長経験者。
他の美容師さんも仕上がりを見に来た。
これらを踏まえてあくまで僕の想像ですけどね。
もしそうならと思うと呆れてしまいますね。
『お願いですからもう美容師辞めてください!』
本当にそんなレベルです。
以前から書いていますが表参道や青山や原宿は美容師の聖地だと思っています。
僕も憧れている場所です。
ですが上手い美容師さんと下手な美容師さんの二極化がとても激しいんです。
アシスタントで数百万売り上げる人気カラーリストの上手い方もいれば、
今回のように有名店の店長経験者でも下手な方は下手です。
貴女の髪は貴女の人生を左右します。
貴女の髪を貴女の人生を担当する美容師をしっかり見極めていただいて、
今回のようなことが今後起きないように、
多くの理美容師さんと女性に読んでいただけることを願います。
長文失礼いたしました。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
現在No2となって僕と一緒にメルリを成長させてくれる幹部候補を一名探しております。
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投稿者プロフィール
- 1983年兵庫県神戸市生まれ、大阪府枚方市育ち。高津理容美容専門学校美容科卒業後、就職を機に上京。都内5店舗とフリーランスの経験を経て、2013年独立。東京都世田谷区にMerli~hair×living~をオープン。都内のみならず、関東・全国の髪に悩む女性を顧客に持つ。「本当に価値のあるヘアサロン」をお客様に感じていただけるよう、日々技術と知識の探求に努め写心美容家として美容の匠を目指す。
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